今なお伝説が語り継がれる名機、Nikon F
はじめての国産プロフェッショナル向け一眼レフ。
その伝説は1959年にはじまりました。
戦前、国産メーカーは皆こぞって
ドイツの名門ブランド、ライカに倣って
レンジファインダーを開発していました。
通称バルナック型と呼ばれるクラシックライカには
模倣品やコピーが数多くあります。
フェイクライカと呼ばれる偽物まで存在するくらいです。
バルナック型は今でもファンが多いですね。
日本のメーカーがライカの後追いをやめ、
一眼レフへの方向転換のきっかけとなったのが
バルナック型から進化したライカM3の登場でした。
ライカM3はレンジファインダー型カメラの頂点として誕生し、
日本のカメラメーカーに太刀打ちできないと思わせるくらいの
衝撃を与えたということですね。
当時としては革新的といえる機能が盛りだくさんだったとか。
この流れはNikon(当時の日本光学)にとっても同じでした。
他メーカー同様にレンジファインダーの開発を行っておりました。
それがSシリーズです。
外観や操作系はコンタックス系でした
(当時ライカに比肩するカメラブランド)
Nikonはライカと同じ規格のL39マウントではなく
Sマウントを採用していました。
※L39マウントレンズも当時は製造しています。
上の写真は"S3 Limited Edition Black" 復刻版
Sシリーズの「スペシャルなプロフェッショナル」バージョンとされる、
SPというモデルがNikon Fの元になっており、内部構造が継承されています。
NikonSシリーズで培った技術や信頼性を
武器に満を持して登場したのが、Nikon Fです。
長い長いFマウントの歴史の始まり。
カメラ好きでFマウントを知らない人はいませんよね。
実に半世紀以上にわたって続くマウントです。
現代のカメラにはない圧倒的な質感、剛性感。
誕生後半世紀を超え我々を魅了し続ける存在です。
好みは人それぞれですが、見た目の形状も非常に美しいと思います。
持つ喜びを与えてくれるカメラでもあります。
クラシックカメラは、
そのカメラ誕生の歴史や所有者が移り変わる中で
どんな景色を見てきたのだろうと個体固有の記憶を
想像しながら使うことでロマンを感じます。
Nikon Fはまさにそんなカメラだと思います。
Nikon Fのすごいところ
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歴史的カメラであること
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美しいデザイン
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未だに現役で使える
※主観を含む記事ですのでご了承ください。